私が十字架にかけることのできる相手は、私自身だけである

このことがしっかりと理解され、充分に自覚されるなら
あなたは自分自身を傷つけることも
自分の肉体を復讐の奴隷にすることもしなくなるだろう。
自分自身を攻撃しなくなり
他者への攻撃は自分への攻撃にすぎないと悟るだろう。

兄弟を攻撃することが自分を救うという狂った信念からも自由になるだろう。
そして、彼の安全が自分の安全であり、彼が癒されるときあなた自身が癒されると理解するようになる。

自我（エゴ）が真理を求めようとするやり方は
もはやあなたを欺けなくなる。
自分が十字架に架けられる１個の肉体であるとは信じなくなる。
そしてあなたのまなざしは、十字架刑や死の想念を看過して
自由や生命の想念へと達し、今日の主題概念の内に復活の光をみるだろう。
今日の主題概念は、束縛から完璧な自由に至るために私たちが踏み出す一歩である。
今日、この一歩を踏み出そう。

もしあなたが、他人を攻撃しておきながら
自分自身は自由でいられるという恐ろしい考えを受け入れるなら
そうした形の狂気をあなたは信じているのである。
この形を変化させない限り、希望はない。

あなたが自分自身の想念以外の何かによって傷つけられることは不可能だと理解する時
神に対する恐れは必ず消滅する。

あなたは強き者であり
あなたが望んでいるのは強さである。
そしてあなたは自由であり
自由を喜んでいる。

救済は強さと自由の内にある。
あなたは神に向かって
その愛により自分を幻想から救ってくれるようにと
助けを求めることが出来る。
その瞬間がすぐにくることを
それが今日であることを、祈りなさい。
恐れから退いて、愛に向かって前進しなさい。

今日練習する概念は何と優しく慈愛に満ちていることだろう！
それはあなたの解放なのだから、それを歓迎しなさい。
あなたの心が十字架に掛ける対象とすることのできる相手は あなたしかいない。
しかし、あなたの贖いもまた、あなたから訪れる。

※贖い（あがない）とは賠償の古語で、一般には罪を償う、あるいはそれに相当することを行うことを意味する。